国内唯一の国際女性映画祭「あいち国際女性映画祭」に注目する。私は、映画を観ることで、ジェンダーへの意識を変革する

2023年9月9日土曜日

NewsPicks あいち国際女性映画祭 映画祭

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あいち国際女性映画祭2023トップ画像
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日本は、2023年、ジェンダーギャップ指数、世界146カ国中125位の過去最低の記録を更新した

たとえ、日本がG7で最低のジェンダー指数の国に住んでいたとしても、自分自身がジェンダー意識の低い人間になりたくはないものです。そして、できることであれば、社内研修等で受動的に「教えられる」のではなく、能動的に「学び」得たいと考えています。

そんな私が出会った「あいち国際女性映画祭」は、想像していた以上に、自然と意識を変えてくれる、素晴らしい機会を与えてくれる映画祭です。

あいち国際女性映画祭2023
開催概要
日時:2023年9月15日(金曜)~9月18日(月曜・祝日)4日間
場所:ミッドランドスクエア シネマ2、愛知県女性総合センター(ウィルあいち)
映画祭公式ホームページ
https://www.aiwff.com/2023/

あいち国際女性映画祭ポスター画像

あいち国際女性映画祭とは
世界各国・地域の女性監督による作品、女性に注目した作品を集めた、国内唯一の国際女性映画祭。男女共同参画社会の実現に向けて、女性の生き方や女性と男性の相互理解など様々なテーマの作品を上映し、社会のあり方について考えていただくことを目的としている。28回目を迎える今回は、世界初公開1作品、日本初公開4作品、愛知初公開9作品を含む招待作品等22作品と、フィルム・コンペティション作品15作品ニューヨーク・ジャパン・シネフェストからの招待作品3作品を含むの、全37作品が上映される。

映画祭の魅力ポイント

私は、映画情報「Lifewithmovies」の運営をするなかで、日本国内で開催されている多くの映画祭へ参加するために、会場に足を運んでいます。もちろん、あいち国際女性映画祭にも、最近は、毎年参加しています。そんな私が考える同映画祭の魅力ポイントをご紹介します。

この映画祭でないと、観られない(かもしれない)映画が存在する

今年、2023年の映画祭でも、世界初公開作品が1作品、日本初公開作品が4作品、上映されるのですが、映画祭で上映される作品の場合、特に海外の作品の場合は、配給会社が国内での興行権を買ってくれないと、2度と映画館で観ることができない、というケースが多いです。

あいち国際映画祭で紹介された作品でも、2022年上映の『ギョンアの娘』『権力を恐れず真実を-米国下院議員 バーバラ・リーの闘い-』『SECRET NAME』の3本の海外招待作品が日本初公開でしたが、『ギョンアの娘』『SECRET NAME』の2本は、映画祭のあと、企画上映であっても、日本で上映されているという情報は聞こえて来ていません。

『ギョンアの娘』ポスター画像
ギョンアの娘』は、2023年百想芸術大賞映画部門新人女優賞に、主演のハ・ユンギョンがノミネートされた秀作、『SECRET NAME』は、この記事を公開する2023年9月時点で劇場公開している『裸足になって』でも抜群の演技力をみせているリナ・クードリの出演作品ですが、現時点で、どちらの作品も日本国内で配給されていないので、映画祭で観られたのが、唯一の貴重な機会となっています。
『SECRET NAME』ポスター画像
2021年に映画祭で紹介された『モルダオガの森』と『休暇』の2本も、日本配給されていません。年間1100本を超える映画が公開されている日本。以前に大阪アジアン映画祭へ参加していた時に聞いた話。関西では、毎年満席が多数出ている屈指の人気映画祭である、大阪アジアンで映画祭すら、東京から配給会社のバイヤーが来場するのは、それほど多くないとか(※ただ、最近、さすがに気づかれたらしく、2023年は海外からも視察に来られていた)。たとえ、どんなに作品がすばらしいものであっても、配給会社の担当の方がそのことを知らなければ、興行権を買われないし、買われないと配給されず、私たちが映画館で観ることができない。
『ツアーガイド』ポスター画像
そんな今年のあいち国際女性映画祭で、日本初公開される海外作品は『ツアーガイド』『毒親(ドクチン)』『ピアノの魂』の3本。私は、すくなくとも、この3本は必ず観たいと考えています。映画とであえる機会は、一期一会ですが、このタイミングを逃したくはない、と思うから。
『毒親』ポスター画像

国内の映画祭で上映され、評価の高かった作品を観ることができる

あいち国際女性映画祭の、もうひとつの特徴として、国内で開催されている映画祭と協力して、それらの映画祭で評価が高く、また、女性映画祭とコンセプトの合う作品を上映してくれるということ。東京国際映画祭、大阪アジアン映画祭、山形国際ドキュメンタリー映画祭、なら国際映画祭など。

配給会社が配給権を取らなくても、こうやって複数回、国内で上映してくれれば、観る機会がえられるので、とても嬉しいこと。

『燃え上がる女性記者たち』ポスター画像

昨年のあいち国際女性映画祭2022で上映された『燃え上がる女性記者たち』(映画祭上映時は、『燃え上がる記者たち』のタイトル)は、2021サンダンス映画祭ワールドシネマ・ドキュメンタリー部門観客賞・審査員特別賞受賞し、第94回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞ノミネートされた作品だったのですが、山形国際ドキュメンタリー映画祭2021へ足を運ぶことができず、観られないのを残念に思っていた。その作品が、あいち国際女性映画祭が上映してくれる、ということで、なんとか観ることができました。そして、2022年の編集部の年間ベスト1映画となりました。なお、この作品は、この二つの映画祭での高評価を受けてかどうかは、わかりませんが、今年2023年9月16日から国内で上映がされることになりました

今年の映画祭で上映される作品の中で、編集部のおすすめ作品は『本日公休』です。大阪アジアン映画祭2023にて、コンペティション作品として上映され、主演のルー・シャオフェン(陸小芬)が薬師真珠賞(最優秀俳優賞)を受賞した傑作です。大阪では、2回上映が共に完売で、観られなかった方も多いかと思いますが、あいちで観られることになりました。

『本日公休』

映画を観るだけで、自分自身のジェンダーへの考え方が向上していく

さて、ここまで、あいち国際女性映画祭の「推しポイント」を書きましたが、もうひとつ、お伝えしたいことがあります。それは、私たちは、これらの映画を楽しんでみるだけで、少しずつ、ジェンダー意識が変化したり、向上するということです。

少なくとも、私はそのように考えています。

それって、素晴らしくないですか?

最近、タイムパフォーマンスが大切だ、といったことがニュースで伝えられたりしますが、これこそ「タイパが良い」ということだと思うのです。素敵な映画を観るだけでいいのだから。

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(Life with movies 編集部:藤井幹也

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