『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』【感想・レビュー】

2018年1月21日日曜日

外国語映画

t f B! P L

『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』


(C)2017 NEXT ENTERTAINMENT WORLD, MIIN PICTURES & KWAK PICTURES. (C)Beijing Dengfeng International Culture Communication Co., Ltd.

スタッフ

監督・製作総指揮:ウー・ジン
脚本:ウー・ジン、クン・ドン

キャスト

ウー・ジン:レン・フォン
フランク・グリロ:ビッグダディ
セリーナ・ジェイド:レイチェル
ウー・ガン:ホー
チャン・ハン:イーファン

あらすじ

アフリカ、マダガスカル海域。一人の男が、海賊に襲われた貨物船を救出した。男の名はレン。元特殊部隊「戦狼」の精鋭だ。とある事件から軍籍を剥奪されたレンは、反政府勢力に殺害された恋人のロンの敵を討つべく、この地に渡っていたのだ。しかし、その最中、反乱が勃発。命からがら駆逐艦に避難したレンだが、戦闘地域に民間人が取り残されているという話を耳にし、レンは単独、戦地に舞い戻る―。(公式HPより)

世界興行収入1,000億円突破した作品

この作品は、2017年7月に中国で公開され、中国国内だけでなく、アジアの歴代興行収入を塗り替えナンバーワンとなっている。1月18日には中国市場の観客動員数は1億4000万人に達し、『タイタニック』の北米市場での観客動員数1億3800万人を上回り、世界映画史上における「単一市場の観客動員数」の新記録作品となった。また、興行収入は、1,000億円を突破し、全世界歴代興行収入最高位54位(1,000億円)を樹立。アジア映画史上初であり、ハリウッド映画以外で初めてランクインした作品となっているバケモノ映画である。

ウー・ジンのアクションがすごい

アジアのアクションスターというと、ジャッキー・チェンやジェット・リーから近年ではドニー・イェンが『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』への出演など活躍がめざましいが、このウー・ジンはそれに続き、世界的なスターとなったと考えていいだろう。北京武術隊出身のウー・ジンと武術の達人であるフランク・グリロとの戦いや冒頭の水中シーンから戦場を駆け抜けるアクションは、圧巻である。中国版ランボーとの評価もあるが、ランボーに中国武術を加えているので、強さとしてはその上かと考えたりも。

愛国映画という批判

特殊部隊・戦狼の元兵士が、アフリカで民間の中国人を救出する作品で、作中には、中国軍が国連軍として登場したり、エンディングで中国人向けのメッセージが流れるなど、プロパガンダがゼロか問われると、ゼロではないと答えざるをえないが、じゃあ、ランボーをはじめとする戦争を舞台としたアクション映画がプロパガンダがないかというと、当時の世相を反映したり、反戦思想を表現した作品は多数あるので、それだけをもって、この映画を批判するのは、あたらない。

作品全体として

お決まりのカンフーアクションだけでなく、銃や戦車なども駆使したアクションシーンは圧巻で、今までアジアでなぜこういう映画がヒットしなかったのか、不思議なぐらいである。ウー・ジンのアクションは素晴らしく、次回作も製作されるようだが、別のフィールドでの活躍も期待したい。

※筆者は、いかなる戦争も賛同・肯定しません。あくまでも、映画作品としての評価を記述しています。

『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』公式サイト
http://senrou-movie.jp/pc/index.html

サイト運営

自分の写真
映画情報「Life with movies」編集部公式サイト。最新映画や映画祭、舞台挨拶のほか、編集部による過去映画トピックスをお届けします。 twitterアカウント:@with_movies

QooQ