『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』【感想・レビュー】

2018年5月5日土曜日

外国語映画

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『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』【感想・レビュー】

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スタッフ

監督:クレイグ・ギレスピー
製作・脚本:スティーヴン・ロジャース

キャスト

マーゴット・ロビー:トーニャ・ハーディング
アリソン・ジャネイ:ラヴォナ・ハーディング
マッケンナ・グレイス:トーニャ・ハーディング(8~12歳)
セバスチャン・スタン:ジェフ・ギルーリー
ポール・ウォルター・ハウザー:ショーン・エッカート

あらすじ

貧しい家庭で、幼いころから暴力と罵倒の中で育てられたトーニャ・ハーディング。天性の才能と努力でアメリカ人初のトリプルアクセルを成功させ、92年アルベールビル、94年リレハンメルと二度のオリンピック代表選手となった。しかし、彼女の夫だったジェフ・ギルーリーの友人がトーニャのライバルであるナンシー・ケリガンを襲撃したことで、スケート人生は一変。転落が始まる。一度は栄光を掴み、アメリカ中から大きな期待を寄せられたトーニャ・ハーディングだったが、その後、彼女を待ち受けていたのは……。(公式HPより)

虚実が混在する不思議

この作品は、実話を元にしているだけでなく、インタビューや最後には本人も登場している。司法判断も下され、刑も執行されている。しかし、この物語の多くは、本人等の証言によることが多く、前半はトーニャに好意的に描かれている。米国の陪審員制度の曖昧さもあいまって、果たして、どこまでが真実なのか、と考えてしまい、結果、虚実の煙にまかれてしまう。しかし、ドキュメンタリー映画ではないのだから、物語が面白ければ、それでいいし、この作品は、十分、面白い。

工夫を凝らした構成

この作品は、展開が面白い。物語の展開というよりは、インタビュー風に登場人物が答えたり、観客に向かって役者が語り掛けたりする。実話を元にすると、往々にして、重いストーリー展開になってしまうが、この作品は何度も観客の笑いを誘うシーンがあり、独特の雰囲気とテンポを生み出している。このあたりは、監督の演出の妙といえよう。

作品全体として

この作品はドキュメントではない。あくまでも実話と実在の人物を元にしたフィクション作品である。真実なのは、劇中に登場する本当にリンクの上で行われた大会の映像のみだ。しかし、そうは思わせないこの作品の出来は素晴らしい。米アカデミー賞は、眉唾な結果が多いが、アリソン・ジャネイの演技は、さすがの演技力といえる素晴らしさがあった。おススメ。

『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』公式サイト
http://tonya-movie.jp/

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