Life with movies 『エマの瞳』IL Colore Nascosto Delle Cose【感想・レビュー】
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『エマの瞳』IL Colore Nascosto Delle Cose【感想・レビュー】

『エマの瞳』IL Colore Nascosto Delle Cose【感想・レビュー】

(C)2017 Lumiere&co. Rai Cinema Ventura Film.

イタリア映画祭2018にて、仮題『Emma 彼女の見た風景』として上映

スタッフ

監督:シルヴィオ・ソルディーニ Silvio Soldini
撮影:マッテオ・コッコ Matteo Cocco

キャスト

ヴァレリア・ゴリーノ Valeria Golino:Emma
アドリアーノ・ジャンニーニ Adriano Giannini:Teo

あらすじ

売れっ子の広告デザイナー、テオは典型的なプレイボーイ。ある日、DID(ダイアログ・イン・ザ・ダーク)でボランティアをする盲目の整体師エンマと出会い次第に惹かれてゆく。(公式HPより)

大人の「今」の恋愛を描く

40歳を超え、お互いにシングルのテオとエンマ。経済成長期のような人生を歩んだテオもシングルのまま、本当に今の自分に必要なものが得られないまま、過去の残照のような人生を歩んでいる。そんなテオが出会った盲目の女性。美貌で盲目という理由で近づいたテオは、彼女が観る外見ではない、色の先の意味を知ることで、「今」の自分にとって、必要なものに気づいていく。

ヴァレリア・ゴリーノという女優

『あなたたちのために』(Per Amor Vostro)で2度目のヴェネチア映画祭女優賞を受賞し、益々、円熟さを増すばかりの彼女が演じているのは、盲目の整体師。キャリアに甘えるなどということが微塵もなく、今度は盲目の演技に挑戦するその探求心が素晴らしい。

語らないイタリア映画

本作のエンディングは、日本映画ではあまり見かけない、語りすぎない結末。このあたりは、日本とイタリアの文化の違い、描き方の違いだろうか。

作品全体として

日本映画では、近年、観客が高年齢化しているものの、本作のような大人の恋愛を描く作品が多くない。イタリア映画特有のセンスの良い映像で描かれてみると、年を重ねても、ドラマがあり、葛藤があり、それが嫌味に観えず、心に響いてくる。名女優ヴァレリア・ゴリーノの控えめな演技ゆえだろうか。週末の夜にしっとりと観たい作品。

『イタリア映画祭 2018』公式サイト
http://www.asahi.com/italia/2018/
『Emma 彼女の見た景色』
https://www.mancys-ent.com/emma

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