『ブリムストーン』【感想・レビュー】

2018年1月12日金曜日

外国語映画

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『ブリムストーン』

(C) 2016 brimstone b.v. / n279 entertainment b.v. / x filme creative pool gmbh / prime time/ the jokers films / dragon films

(R15+)

スタッフ

監督・脚本:マルティン・コールホーベン

キャスト

ダコタ・ファニング:リズ
ガイ・ピアース:牧師
エミリア・ジョーンズ:ジョアナ(少女期)
カリス・ファン・ハウテン:アン
キット・ハリントン:サミュエル

あらすじ

小さな村で年の離れた夫と2人の子供と暮らす美しい女性・リズ。ある事情で言葉を発することはできないものの、村では助産師として頼られる存在。夫の連れ子である長男は少し反抗的だが、概ね幸せに暮らしていた。しかしある日、村にやってきた一人の男の存在が、彼女の人生を一変させる。男は鋼のような肉体と信仰心を持つ牧師だった。「汝の罪を罰しなければならない」男にそう告げられたリズの脳裏に壮絶な過去がよぎる。そして彼女は、家族に身の危険が迫っていることを伝えるのだが…。果たしてリズの過去に秘められた“大罪”とは?そして、男は何者なのか?やがて彼女の家に撃ち込まれた一発の銃弾。それは愛と暴力と信仰を巡る、恐るべき物語の始まりを告げる--(公式HPより)

恐ろしい映画

ガイ・ピアーズの演じる牧師が、己の性癖や誤った確信を信仰にすり替えて押しつけていく様子が、よほどそのへんのホラーより恐ろしい。牧師の女性を虐げる姿が真に迫るだけに、万人にみせてよいのか、と思わせるだけの衝撃を受ける。

繊細で強く美しい

幼少期のエミリア、そして、大人になったダコタ・ファニングの美しさが際立つ。前半は、牧師の狂った様に声をつまらせ、大人になってからは、声を失い、話すことができないが、声によらない演技が心に残る。

どこからみせるのか

本作品の導入から、過去、未来へ展開する物語の作りのバランスが良く、主人公に引き込まれていく。どうしてなのか、と観客に疑問を持たせ、引き込み、その疑問を解消すると恐ろしさがその隙間に滑り込む作りが素晴らしい。

作品全体として

R15指定というだけでなく、観客を選ぶ作品。気持ちを強く持たないと、作品に押しつぶされてしまう。それだけの強さを持つ作品。作品のテーマが、宗教的な闇を扱っているだけに、上映館も話題も広がり難いと思われることが残念。ヒロインの美しさをもう一度観たいと思うが、牧師の恐ろしさが二の足を踏ませるぐらい強烈で素晴らしい。

『ブリムストーン』公式サイト
http://world-extreme-cinema.com/brimstone/

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