『The Crossing -ザ・クロッシング- PartⅠ』太平輪 乱世浮生 The Crossing【感想・レビュー】

2019年6月8日土曜日

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スタッフ staff

監督:ジョン・ウー John Woo『レッドクリフ』

キャスト Cast

チャン・ツィイー Ziyi Zhang:ユイ・チェン Yu Zhen
金城武 Takeshi Kaneshiro:イェン・ザークン Yan Shikun
ソン・ヘギョ Hye-Kyo Song:チョウ・ユンフェン Zhou Yunfen
ホアン・シャオミン Xiaoming Huang:レイ・イーファン Lei Yifang
トン・ダーウェイ Dawei Tong:トン・ターチン Tong Daqing
長澤まさみ Masami Nagasawa:志村雅子 Masako Shimura

あらすじ

1945年、国民党の将校、レイ・イーファンは、上海の舞踏会でチョウ・ユンフェンと運命的な出会いをする。しかし国共内戦が激化し、レイはユンフェンを残し内戦の最前線へと向かう―ユンフェンは新居の家屋で、「ザークン」と記された絵と、額裏から「雅子」の日記を発見する―ユイ・チェンは、出征したまま行方不明になった恋人を探すため、従軍看護師に志願。十分な食糧が無いなかで見知らぬ兵士、トン・ターチンと家族のふりをして、食糧配給を得る-(公式HPより)

中国版タイタニック 大型客船「太平輪号沈没事件」

この作品は、中国人なら誰もが知っている国共内戦の末期、1949年に実際に起きた大型客船「太平輪号」の沈没事件をベースに描かれている。この事件で1000人以上の方が亡くなり、35人が奇跡的に救助されているため、中国版タイタニックと呼ばれている。

ジョン・ウー監督作品として

ジョン・ウー監督作品は、やはり『男たちの挽歌』からの2丁拳銃、白い鳩のイメージが強いが、一方で『レッドクリフ』では、歴史スペクタクル作品を監督している。この作品は、後者の流れを汲んだ作品で、『レッドクリフ』でも主演の一角を演じた金城武が主要人物を演じている。『レッドクリフ』と同様に、群像劇として、数名の登場人物にスポットを当て、多層的な物語として演出されているが、その上で、この作品はタイトルのとおり、それぞれの物語が、少しずつ交錯する。

国共内戦の時代背景

物語の背景として、1945年から1949年頃までの抗日戦争から国共内戦が描かれているので、この物語に登場する人物や出来事を理解するためには、ご存知ない方は少し背景を予習してからの方がより登場人物の感情を理解できる。中国で製作されている作品ですが、政治的な偏りが見て取れる作品ではなく、事実に即して、忠実に描かれているので、その点は気にならないし、より物語のリアリティがある創りとなっている。

作品全体として

物語としては、PartⅠ,Ⅱで完結する壮大な物語のため、PartⅠは序章的な印象があり、この作品だけで感動するというよりは、早くPartⅡを観たい、と感じてしまう。中国で上映された際は、PartⅠが上映されてから、PartⅡが上映されるまで半年の期間があるが、日本公開では、間髪入れずに上映されるので、一気に鑑賞出来る。次回作が上映される楽しみがないという側面もありますが、中国上映から日本上映まで約4年かかっているので、待ちきれないファンにとっては、良いことでしょう。

『The Crossing -ザ・クロッシング- PartⅠ,Ⅱ』公式サイト
http://thecrossing.jp/
『The Crossing』IMDB
https://www.imdb.com/title/tt2150371/

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