『悪女 AKUJO』The Villainess【感想・レビュー】

2018年2月11日日曜日

review

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スタッフ staff

監督:チョン・ビョンギル
脚本:チョン・ビョンギル、ユン・ビョンシク

出演 Cast

キム・オクビン:スクヒ
シン・ハギュン:ジュンサン
ソンジュン:ヒョンス
キム・ソヒョン:クォン幹部

あらすじ

犯罪組織の殺し屋として育てられたスクヒは、育ての親ジュンサンにいつしか恋心を抱き、結婚する。甘い新婚生活に胸躍らせていた矢先、ジュンサンは敵対組織に無残に殺害されてしまい、逆上したスクヒは復讐を実行。しかしその後、国家組織に拘束されてしまい、政府直属の暗殺者として第2の人生を歩み始める。やがて新たに運命の男性に出会い幸せを誓うが、結婚式の日に新たなミッションが降りかかり――(公式HPより)

なぜか、作られなかった韓国の女優アクション映画

世界の映画界では、今年は女優が活躍している。そして、それは韓国映画でも、アクション映画でも。韓国映画界では、ほどんと女優が主演のアクション映画は製作されてこなかったとのことだが、意外だ。女優のアクション映画と言えば、2008年(日本では2009年公開)タイ映画『チョコレート・ファイター』ジージャー・ヤーニンの衝撃は覚えています。(ちなみにヒロインの父親役は阿部寛)今度は、韓国からアクション映画が登場です。

VR社会を想起されるカメラワーク

前評判どおり、アクションシーンのカメラワークが新しい。ゲーム業界では、アクション作品で主人公視点で製作された3D映像は見慣れたものだが、本作のように実写映画作品で主人公視点で撮影されたものは珍しいし、新しい。『羊たちの沈黙』など主人公視点にすることで、よりスリリングな気分を味わえることは証明されているが、本作は、それがより工夫されている。敵の股抜きする視点まで細かく入れている映像は圧巻である。監督は、別の仕事でVR映像制作に携わっていて、その経験が本作品に活用されている。

タイトルバックに漢字で『悪女』の文字

この作品を観ると、リュックベッソンの『ニキータ』を想起されるし、監督も同作へオマージュを捧げるとインタビューに答えていますが、他にも想起させる作品がある。日本のアニメ『Phantom -PHANTOM THE ANIMATION-』だ。今は売れっ子脚本家となった虚淵玄氏が『魔法少女まどか☆マギカ』の前に製作した脚本で、 チョン・ビョンギル監督同様にリュックベッソン作品へのオマージュと答えている。この作品の後半、主人公にプロの暗殺者に育てられた女の子:キャル・ディヴェンスが登場するが、生い立ちは作中に登場する爆破シーンなどは鏡写しになっているが、そっくりである。
タイトルに漢字を使用している理由や日本アニメからの影響を聞いてみたいところである。

実はアクションだけが売りではない

予告編の期待値を超える韓国版アクション映画だがそれだけではない、。ヒロインは、暗殺者としての技術は一流だが、心には喪失感を残し、自分の居場所を探している。そんな彼女の心を見透かすように、マフィア側も国家情報院側も、偽の拠り所を与えるべく画策するのだが、一見、氷のようにみえて、繊細なヒロインをキム・オクビンが好演している。

『悪女 AKUJO』公式サイト
http://akujo-movie.jp/
『悪女 AKUJO』The Villainess(IMDB)
https://www.imdb.com/title/tt6777338/

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