『シェイプ・オブ・ウォーター』【感想・レビュー】

2018年3月5日月曜日

外国語映画

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『シェイプ・オブ・ウォーター』【感想・レビュー】
(C)2017 Twentieth Century Fox

スタッフ

監督・原案・脚本:ギレルモ・デル・トロ

キャスト

サリー・ホーキンス:イライザ
マイケル・シャノン:ストリックランド
リチャード・ジェンキンス:ジャイルズ
ダグ・ジョーンズ:不思議な生きもの
マイケル・スタールバーグ:ホフステトラー博士
オクタビア・スペンサー:ゼルダ

あらすじ

1962年、アメリカ。政府の極秘研究所に勤めるイライザは、秘かに運び込まれた不思議な生きものを見てしまう。アマゾンの奥地で神のように崇められていたという“彼”の奇妙だが、どこか魅惑的な姿に心を奪われたイライザは、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。子供の頃のトラウマで声が出せないイライザだったが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。音楽とダンスに手話、そして熱い眼差しで二人の心が通い始めた時、イライザは“彼”が間もなく国家の威信をかけた実験の犠牲になると知る─。(公式HPより)

第74回ベネチア国際映画祭 金獅子賞受賞作品
第90回アカデミー賞 13部門ノミネート(2018年3月3日現在)

絵本のようなファンタジー

作中の建物、衣装、小物に至るすべてがデル・トロ監督のイメージに統一されていて、さながら絵本の中に入ったような世界観。それは、俳優の演技、音楽、字幕まで、すべてに反映されている。作中の光の強さと色だけをみても、最初から最後までイメージどおりの雰囲気となるように丁寧に調整されている。それだけ、監督の個性とこだわりの強さが良い形で浸透している。

マイノリティの光

サリー・ホーキンス演じるイライザは、声が出せない設定で、手話でコミュニケーションを取っているが、劇中、自分の想いをそれ以外にも、さまざまな方法で表現し、伝えようとする。研究所の“彼”だけでなく、周りを取り巻く人々へ、目線、しぐさ、態度など。そのありようを細かく演技するサリー・ホーキンスの演技は素晴らしく、引き込まれていく。

半魚人の映画ですが

この作品は、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、2018年3月3日時点でアカデミー賞の13部門にノミネートされている。確かに、マイノリティを描いていることに注目が集まっているが、優れているのはその社会性ではなく、半魚人と人との関係を描いている中で、人とは何か、また、その切ない想いを丁寧に描いているからだろう。

作品全体として

映画賞の受賞の有無にかかわらず、2018年公開作品の中で、異色の作品でかつ、高細密なデジタル絵本を観ているような素晴らしい作品。ハリウッドのドタバタの派手さでもなく、映画を芸術としてエゴを押しつけられるでもなく、ただ、異世界へとスルリと誘なわれ、気がつくと、その登場人物になっているような気にさせてくれる。そんな素敵な作品。

『シェイプ・オブ・ウォーター』公式サイト
http://www.foxmovies-jp.com/shapeofwater/

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